シクロメチコンとは…成分効果と毒性を解説

ベース成分
シクロメチコン
[化粧品成分表示名称]
・シクロメチコン

[医薬部外品表示名称]
・デカメチルシクロペンタシロキサン

4~6量体の無色透明の環状シリコーンオイルです。

4量体は揮発性があり、6量体になると揮発性は少なくなり、残留性があります。

よく使用されるシクロメチコンは、

  • オクタメチルシクロテトラシロキサン(4量体)
  • デカメチルシクロペンタシロキサン(5量体)

で、4量体は、エアゾールや制汗製品に使用され、5~6量体はさっぱりした感触の柔軟効果があり、耐水性の化粧膜をつくるのでメイクアップ製品や日焼け止め製品に他のオイル成分と組み合わせて使用されます(∗1)

∗1 オクタメチルシクロテトラシロキサンもデカメチルシクロペンタシロキサンも成分表示名はシクロメチコンです。

また、毛髪のコンディショニングを整える目的でも使用されます。

実際にどれくらいの製品にどれくらい配合されているのかというと、2009年の海外の調査報告になりますが、”Cosmetic Ingredient Review”の「Safety Assessment of Cyclomethicone,Cyclotetrasiloxane, Cyclopentasiloxane,Cyclohexasiloxane, and Cycloheptasiloxane」の報告が以下になります。

シクロメチコンの配合製品数と配合量の調査(2009年)

保湿化粧品や肌保護クリームなどに高濃度で配合されているのがわかります。

国内でも3,000を超える製品に配合されているので、利便性と安全性を兼ね備えていると思われます。

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シクロメチコンの安全性(刺激性・アレルギー)について

シクロメチコンの現時点での安全性は、毒性や皮膚刺激性および眼刺激性はほとんどなく、アレルギー(皮膚感作性)の報告もないため、安全性は高いと考えられています。

以下は、この結論にいたった根拠です。

安全性を調査するために、国内外を問わず信頼性が高いと思われる安全性データシート(∗2)やレポートを参照しています。

∗2 安全性データシートとは、化粧品製造会社や化粧品販売会社のために提供されている成分の安全性データが記載されているシートで、一般消費者向けの資料ではありませんが、安全性を考える上で重要なエビデンスのひとつとなるため、一部引用させていただいています。

皮膚刺激性について

“Cosmetic Ingredient Review”の「Safety Assessment of Cyclomethicone,Cyclotetrasiloxane, Cyclopentasiloxane,Cyclohexasiloxane, and Cycloheptasiloxane」(文献1:2011)によると、

  • [ヒト試験] 酒皶(しゅさ)の患者に2種類の日焼け止め製品を顔のそれぞれの頬に1つずつ適用し、1分の適用後スティンギングスコアを採点したところ、日焼け止め製品からジメチコンとシクロメチコンを除去したものに明らかに高い刺激性を示したため、ジメチコンおよびシクロメチコンなどの保護成分を含む日焼け止め製品は、酒皶(しゅさ)などの炎症状態の患者の炎症を防ぐことができることに留意した
  • [動物試験] 4匹のウサギの無傷の耳と腹部に希釈されていないシクロメチコンを10回塗布した後に観察したところ、ほとんど反応がなかった。また、擦過傷をともなった腹部にシクロメチコンを塗布したところ、一時的にわずかな刺激が観察された

DOW CORNINGの安全性データシート(文献2:2017)によると、

  • [動物試験] ウサギによる試験データに基づくと皮膚刺激なし

と記載されています。

保湿化粧品や皮膚保護クリームなどを中心に高配合されているものも多く、試験結果でも擦過傷の皮膚でさえ一時的にわずかな刺激が観察される程度なので、皮膚刺激性はほとんどないと考えられます。

眼刺激性について

DOW CORNINGの安全性データシート(文献2:2017)によると、

  • [動物試験] ウサギによる試験データに基づくと眼刺激なし

と記載されています。

安全性データが少なく根拠は乏しいのですが、現時点では眼刺激性はほとんどないと考えられます。

アレルギー(皮膚感作性)について

個別事例ですが、”Cosmetic Ingredient Review”の「Safety Assessment of Cyclomethicone,Cyclotetrasiloxane, Cyclopentasiloxane,Cyclohexasiloxane, and Cycloheptasiloxane」(文献1:2011)によると、

  • 親油性ゲルを使用した3日後に17歳の患者の顔、首および手に急に皮膚のかゆみが観察されたため、ゲルのパッチテストを実施したところ、ゲルは陽性(++)だったが、1%シクロメチコンを含むワセリンでのパッチテストは陰性だった

DOW CORNINGの安全性データシート(文献2:2017)によると、

  • [動物試験] モルモットを用いたマキシマイゼーション試験データに基づくと陰性

と記載されています。

マキシマイゼーション試験の結果で陰性であることと重大なアレルギーの報告がないことから、アレルギー(皮膚感作性)が起こる可能性は低いと考えられます。

化粧品毒性判定事典による毒性判定について

化粧品成分名 判定
シクロメチコン

参考までに化粧品毒性判定事典によると、シクロメチコンは■(∗3)となっていますが、これは合成ポリマーすべてに対する判定であり、毒性に関しては心配する必要はないと考えます。

∗3 毒性判定事典の毒性レベルは「毒性なし」「△」「■」「■■」となっており、△は2~3個で■1個に換算し、■が多いほど毒性が強いという目安になり、製品の毒性成分の合計が■4つ以上なら使用不可と判断されます。

∗∗∗

シクロメチコンはベース成分にカテゴライズされています。

成分一覧は以下からお読みください。

参考:ベース成分

∗∗∗

文献一覧:

  1. “Cosmetic Ingredient Review”(2011)「Safety Assessment of Cyclomethicone,Cyclotetrasiloxane, Cyclopentasiloxane,Cyclohexasiloxane, and Cycloheptasiloxane」, <http://journals.sagepub.com/doi/abs/10.1177/1091581811428184> 2017年10月12日アクセス.
  2. DOW CORNING(2017)「安全性データシート」, <http://www.dowcorning.com/applications/search/default.aspx?R=1755EN> 2017年10月12日アクセス.

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