キャンデリラロウとは…成分効果と毒性を解説

ベース成分
キャンデリラロウ
[化粧品成分表示名称]
・キャンデリラロウ

[医薬部外品表示名称]
・キャンデリラロウ

メキシコ北部、アメリカカリフォルニア南部、テキサス南部などの半乾燥地域に生育するトウダイグサ科植物キャンデリラの茎から抽出して得られる黄褐色の固形状オイル(ロウ)です。

主成分は高級脂肪酸と高級アルコールのエステルです。

他の植物性ワックスよりも融点が高く、硬さや光沢に優れているため、他のオイルと組み合わせて口紅やスティック状やペンシル状の製品形状をつくり、安定に保つために広く使用されています。

実際にどのような製品にどれくらい配合されているのかというと、海外の調査報告では以下のような結果になっています。

キャンデリラロウの配合製品数と配合量の比較調査結果

全体的に配合製品数は減少傾向ですが、リップスティックへの配合が主でメイクアップ製品にも配合されているのがわかります。

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キャンデリラロウの安全性(毒性・刺激性・アレルギー)について

キャンデリラロウの現時点での安全性は、皮膚刺激性や毒性および眼刺激性はほとんどなく、重大なアレルギー(皮膚感作)の報告もないため、安全性の高い成分であると考えられます。

以下は、この結論にいたった根拠です。

安全性を調査するために、国内外を問わず信頼性が高いと思われる安全性データシート(∗1)やレポートを参照しています。

∗1 安全性データシートとは、化粧品製造会社や化粧品販売会社のために提供されている成分の安全性データが記載されているシートで、一般消費者向けの資料ではありませんが、安全性を考える上で重要なエビデンスのひとつとなるため、一部引用させていただいています。

皮膚刺激性について

“Cosmetic Ingredient Review”の「Final Report on the Safety Assessment of Candelilla Wax,Carnauba Wax, Japan Wax,and Beeswax」(文献1:1984)によると、

  • [ヒト試験] 20人の被検者の腕と背中に25%キャンデリラロウを含むキャスターオイルを単一パッチを適用したところ、皮膚刺激は起こらなかった
  • [ヒト試験] 20名のボランティアに3.5%キャンデリラロウを含む口紅を24時間単一閉塞パッチ適用したところ、刺激に対して陰性であった
  • [ヒト試験] 108人の被検者に3.5%キャンデリラロウを含むクリーム製剤は反復パッチ試験において刺激反応を引き起こさなかった
  • [ヒト試験] 200人の被検者の背中上部に10.98%キャンデリラロウを含むリップスティック製剤を月水金の週に3回24時間パッチ適用し、それぞれ24時間後にパッチ除去しその部位を評価したところ、48および96時間後に刺激または感作は起こらなかった
  • [ヒト試験] 12人の被検者の背中に12%キャンデリラロウを含むリップスティック製剤0.2mLを21回連続でそれぞれ23時間適用し、パッチを外してから1時間後に刺激スコアを計測したところ、最大刺激スコア756中ひとつの処方物の刺激スコアは31であり、他の処方物は2であった。この2つの処方物は本質的に非刺激性であった

と記載されています。

試験結果では共通して皮膚刺激なしと結論づけられているため、皮膚刺激性や毒性はほとんどないと考えられます。

眼刺激性について

“Cosmetic Ingredient Review”の「Final Report on the Safety Assessment of Candelilla Wax,Carnauba Wax, Japan Wax,and Beeswax」(文献1:1984)によると、

  • [動物試験] 6匹のウサギの片眼に75%キャンデリラロウを含むコーン油0.1mLを滴下したところ、その後7日間は刺激が認められなかった
  • [動物試験] 6匹のウサギの片眼に10.98%キャンデリラロウを含む製剤0.1gを滴下したところ、24,48および72時間後に眼刺激を生じなかった

と記載されています。

試験の結果では共通して眼刺激性はまったく起こっていないため、眼刺激性が起こる懸念はほとんどないと考えられます。

アレルギー(皮膚感作性)について

アレルギーに関する試験結果や報告はみつりませんでしたが、国内でも重大なアレルギーの報告はないため、アレルギー(皮膚感作)はほとんど起こらないと考えられます。

化粧品毒性判定事典による毒性判定について

化粧品成分名 判定
キャンデリラロウ 毒性なし

参考までに化粧品毒性判定事典によると、キャンデリラロウは毒性なし(∗2)となっており、毒性に関しては心配する必要はありません。

∗2 毒性判定事典の毒性レベルは「毒性なし」「△」「■」「■■」となっており、△は2~3個で■1個に換算し、■が多いほど毒性が強いという目安になり、製品の毒性成分の合計が■4つ以上なら使用不可と判断されます。

∗∗∗

キャンデリラロウはベース成分にカテゴライズされています。

成分一覧は以下からお読みください。

参考:ベース成分

∗∗∗

文献一覧:

  1. “Cosmetic Ingredient Review”(1984)「Final Report on the Safety Assessment of Candelilla Wax,Carnauba Wax, Japan Wax,and Beeswax」, <http://journals.sagepub.com/doi/abs/10.3109/10915818409010515> 2017年10月15日アクセス.

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