カルナウバロウとは…成分効果と毒性を解説

保湿成分 バリア改善成分 エモリエント成分
カルナウバロウ
[化粧品成分表示名称]
・カルナウバロウ

[医薬部外品表示名称]
・カルナウバロウ

ブラジル産のカルナウバヤシの葉柄の分泌物から抽出した硬くてもろい淡黄色~薄褐色の固形状ワックス(ロウ)です。

成分はセロチン酸ミリシルをはじめ高級脂肪酸と高級アルコールからなるエステル油が約85%を占めています。

植物ワックスの中でも最も融点が高い(80~86℃)オイルで、ロウの中では最も硬いため、口紅に配合することで夏季の軟化変性の防止と光沢を得ることができます。

また、クリーム類やメイクアップ製品では硬度を高めて光沢を与える質感調整に使用されたり、脱毛ワックスなど固めてムダ毛を抜く化粧品の基剤にも使用されます。

実際にどのような製品にどれくらい配合されているのかというと、2002~2003年の海外の調査報告によると、

カルナウバロウの配合製品数と配合量の比較調査

1984年との比較としてこのようになっており、リップスティックでの使用がメインで次いでアイメイクアップ製品が多いですが、使用製品数そのものは減少傾向にあります。

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カルナウバロウの安全性(刺激性・アレルギー)について

皮膚刺激性や毒性および眼刺激性はほとんどなく、アレルギー(皮膚感作)の報告もないため、安全性の高い成分だと考えられます。

以下は、この結論にいたった根拠です。

安全性を調査するために、国内外を問わず信頼性が高いと思われる安全性データシート(∗1)やレポートを参照しています。

∗1 安全性データシートとは、化粧品製造会社や化粧品販売会社のために提供されている成分の安全性データが記載されているシートで、一般消費者向けの資料ではありませんが、安全性を考える上で重要なエビデンスのひとつとなるため、一部引用させていただいています。

皮膚刺激性について

“Cosmetic Ingredient Review”の「Final Report on the Safety Assessment of Candelilla Wax,Carnauba Wax, Japan Wax,and Beeswax」(文献1:1984)によると、

  • [ヒト試験] 17人の被検者に10%カルナウバロウを含むチークを24時間の単一閉塞パッチ試験を実施したところ、刺激スコアは0.0で刺激は観察されなかった
  • [ヒト試験] 151人の男女に5.61%カルナウバロウを含むスティック製品を閉塞パッチで9日間塗布したところ、1人は試験部位の25%を超える面積でかすかな黄斑を生じ、もう一人は試験部位の25%を超える面積で中程度の紅斑を生じた。この製品は臨床的に有意な刺激をもたらさないと結論づけた
  • [動物試験] 9匹のラットの背中に100%カルナウバロウ0.1mLを24時間適用し、除去後24および72時間後に採点したところ、いずれも刺激を生じなかった
  • [動物試験] 6匹のラットに10%カルナウバロウを含むチーク製品を単一閉塞パッチ適用したところ、刺激を引き起こさなかった

と記載されています。

試験結果では共通して皮膚刺激性なしと結論付けられているため、皮膚刺激性や毒性はほとんどないと考えられます。

眼刺激性について

“Cosmetic Ingredient Review”の「Final Report on the Safety Assessment of Candelilla Wax,Carnauba Wax, Japan Wax,and Beeswax」(文献1:1984)によると、

  • [動物試験] 9匹のウサギの片眼にそれぞれ5.6%カルナウバロウを含むリップ製剤0.1mLを滴下したところ、7日間の間に眼刺激は観察されなかった
  • [動物試験] 6匹のウサギの片眼にそれぞれ10%カルナウバロウを含むチーク製品を注入したところ、7日間の間に眼刺激は観察されなかった

と記載されています。

試験結果では共通して眼刺激性は観察されなかったため、眼刺激性はほとんどないと考えられます。

アレルギー(皮膚感作性)について

アレルギーについての試験報告や安全性データはみあたりませんでしたが、使用実績は古く、国内でも2,000以上の製品に配合されていながら、重大なアレルギーの報告はみあたらないため、アレルギー(皮膚感作性)はほとんどないと考えられます。

化粧品毒性判定事典による毒性判定について

化粧品成分名 判定
カルナウバロウ 毒性なし

参考までに化粧品毒性判定事典によると、カルナウバロウは毒性なし(∗2)となっており、毒性に関しては心配する必要はありません。

∗2 毒性判定事典の毒性レベルは「毒性なし」「△」「■」「■■」となっており、△は2~3個で■1個に換算し、■が多いほど毒性が強いという目安になり、製品の毒性成分の合計が■4つ以上なら使用不可と判断されます。

∗∗∗

カルナウバロウはベース成分にカテゴライズされています。

成分一覧は以下からお読みください。

参考:ベース成分

∗∗∗

文献一覧:

  1. “Cosmetic Ingredient Review”(1984)「Final Report on the Safety Assessment of Candelilla Wax,Carnauba Wax, Japan Wax,and Beeswax」, <http://journals.sagepub.com/doi/abs/10.3109/10915818409010515> 2017年10月14日アクセス.

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