イソノナン酸イソトリデシルとは…成分効果と毒性を解説

ベース成分 エモリエント成分
イソノナン酸イソトリデシル
[化粧品成分表示名称]
・イソノナン酸イソトリデシル

[医薬部外品名]
・イソノナン酸イソトリデシル

イソトリデシルアルコールとイソノナン酸とのエステルで、無色~淡黄色の粘性の低い液状オイルです。

油性感が少なく、さらっとした感触の油剤で、シリコーンとの相溶性、顔料分散性、伸び、肌なじみに優れており、様々なオイル成分と組み合わせて、乳液、クリーム、クレンジングオイルなどのスキンケア化粧品からファンデーション、アイシャドー、口紅などのメイクアップ化粧品まで幅広く使用されています。

実際にどのような製品に配合されているかというと、海外の調査結果になりますが、以下のように報告されています。

ちなみに表の中の製品タイプのリーブオン製品というのは付けっ放し製品という意味で、主にスキンケア化粧品やメイクアップ化粧品などを指し、リンスオフ製品というのは洗浄系製品を指します。

イソノナン酸イソトリデシルの配合製品数と配合量の調査(2009年)

イソノナン酸イソトリデシルの配合製品数と配合量の比較調査

国内では、クレンジング基剤の場合10%~30%の割合で配合されることが多く、クリームやファンデーションの場合は1%~5%ほどの割合で配合されることが多いです。

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イソノナン酸イソトリデシルの安全性(刺激性・アレルギー)について

イソノナン酸イソトリデシルの現時点での安全性は、皮膚刺激性はほとんどなく、眼刺激性はデータ不足により詳細不明ですが、重大なアレルギー(皮膚感作)の報告もないため、安全性の高い成分であると考えられます。

以下は、この結論にいたった根拠です。

安全性を調査するために、国内外を問わず信頼性が高いと思われる安全性データシート(∗1)やレポートを参照しています。

∗1 安全性データシートとは、化粧品製造会社や化粧品販売会社のために提供されている成分の安全性データが記載されているシートで、一般消費者向けの資料ではありませんが、安全性を考える上で重要なエビデンスのひとつとなるため、一部引用させていただいています。

皮膚刺激性について

皮膚刺激性に関しては、試験結果や安全性レポートはみあたりませんが、スキンケア化粧品からメイクアップ化粧品の基剤としても幅広く使用されており、皮膚刺激の報告もないことから、皮膚刺激性はほとんどないと考えられます。

眼刺激性について

眼刺激性に関しては、試験結果や安全性レポートはみあたらないため、データ不足により詳細は不明です。

皮膚感作性(アレルギー性)について

“Cosmetic Ingredient Review”の「Final Report of the Cosmetic Ingredient Review Expert Panel on the Safety Assessment of Pelargonic Acid (Nonanoic Acid) and Nonanoate Ester」(文献1:2011)によると、

  • [ヒト試験] 28人の被検者(26~65歳)に2.6%イソノナン酸イソトリデシルを含むデイクリームのMaximization皮膚感作試験を行ったところ、皮膚接触性アレルギーは観察されなかった
  • [ヒト試験] 26人の被検者(19~63歳)に4.3%イソノナン酸イソトリデシルを含むフェイシャルクリームのMaximization皮膚感作試験を行ったところ、皮膚接触性アレルギーは観察されなかった
  • [ヒト試験] 26人の被検者(18~65歳)に24.66%イソノナン酸イソトリデシルを含むアイシャドーのMaximization皮膚感作試験を行ったところ、皮膚接触性アレルギーは観察されなかった

と記載されています。

試験結果は共通して接触性アレルギーは観察されないため、皮膚感作性(アレルギー性)はほとんどないと考えられます。

化粧品毒性判定事典による毒性判定について

化粧品成分名 判定
イソノナン酸イソトリデシル 毒性なし

参考までに化粧品毒性判定事典によると、イソノナン酸イソトリデシルは毒性なし(∗2)となっており、毒性に関してはほとんどないと考えられます。

∗2 毒性判定事典の毒性レベルは「毒性なし」「△」「■」「■■」となっており、△は2~3個で■1個に換算し、■が多いほど毒性が強いという目安になり、製品の毒性成分の合計が■4つ以上なら使用不可と判断されます。

∗∗∗

イソノナン酸イソトリデシルはベース成分、エモリエント成分にカテゴライズされています。

成分一覧は以下からお読みください。

参考:ベース成分 エモリエント成分

∗∗∗

文献一覧:

  1. “Cosmetic Ingredient Review”(2011)「Final Report of the Cosmetic Ingredient Review Expert Panel on the Safety Assessment of Pelargonic Acid (Nonanoic Acid) and Nonanoate Ester」, <http://journals.sagepub.com/doi/abs/10.1177/1091581811428980> 2017年12月9日アクセス.

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