アモジメチコンとは…成分効果と毒性を解説

ベース成分 ヘアコンディショニング 帯電防止
アモジメチコン
[化粧品成分表示名称]
・アモジメチコン

[医薬部外品表示名称]
・アミノエチルアミノプロピルメチルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体

化学構造的に末端をアミノエチル基およびアミノプロピル基で修飾したシリコーン重合体(アミノ変性シリコーン)(∗1)です。

∗1 重合とは、複数の単量体(モノマー)が結合して鎖状や網状になる反応のことをいい、単量体(モノマー)が結合して鎖状または網状になった化合物を重合体(ポリマー)といいます。

化粧品に配合される場合は、

これらの目的で、ヘアケア製品、メイクアップ化粧品化粧品などに使用されています(文献1:2003)

潤滑性付与によるヘアコンディショニング作用

潤滑性付与によるヘアコンディショニング作用に関しては、アミノ基を有することからジメチコンと比較して毛髪(ケラチンタンパク質)と馴染みがよく、毛髪への吸着性が高まり、潤滑性およびその持続性に優れることから、主にヘアケア製品に使用されています。(文献2:2015;文献3:2012)

とくにダメージを受けた毛髪表面の親水部へ吸着しやすく、毛髪のダメージ部分にしっとりした滑らかな感触を付与します(文献5:2014)

一方で、ダメージの少ない毛髪に使用したり、過剰に使用するとヌルつきやベタつきが欠点として感じることがあります。

帯電防止

帯電防止に関しては、まず前提知識として帯電防止について解説します。

毛髪の表面はマイナスに帯電しているためプラス(陽イオン:カチオン)が吸着しやすい状態であり、カチオン界面活性剤は毛髪の表面に吸着してうすい膜(単分子膜)を形成し、また毛髪を柔軟にしすべりやすさを改善することで帯電を防止します(文献4:1990)

アモジメチコンは、化学構造的にアミノ基の一部にプロトン(H⁺)が付加してカチオン化し、マイナスに荷電した毛髪の表面に吸着しやすくなっているため、ブラッシングによる毛髪の損傷を防ぎ、櫛通りの改善効果を発揮します(文献2:2015;文献6:2013)

実際の配合製品数および配合量に関しては、海外の1998-1999年の調査結果になりますが、以下のように報告されています。

アモジメチコンの配合製品数と配合量の調査結果(1998-1999年)

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アモジメチコンの安全性(刺激性・アレルギー)について

アモジメチコンの現時点での安全性は、

  • 外原規2006規格の基準を満たした成分が収載される医薬部外品原料規格2006に収載
  • 10年以上の使用実績
  • 皮膚刺激性:ほとんどなし(データなし)
  • 眼刺激性:詳細不明
  • 皮膚感作性(アレルギー性):ほとんどなし(データなし)

このような結果となっており、化粧品配合量およびリンスオフ製品(洗い流し製品)としての通常使用下において、一般的に安全性に問題のない成分であると考えられます。

以下は、この結論にいたった根拠です。

皮膚刺激性および皮膚感作性(アレルギー性)について

一般的にヘアケア製品、ヘア洗浄製品に使用されており、また医薬部外品原料規格2006に収載されており、10年以上の使用実績がある中で重大な皮膚刺激および皮膚感作の報告がみあたらないため、化粧品配合量および通常使用下において、皮膚刺激および皮膚感作性(アレルギー性)はほとんどないと考えられますが、詳細な安全性試験データがみあたらず、データ不足のため詳細は不明です。

眼刺激性について

試験結果や安全性データがみあたらないため、現時点ではデータ不足により詳細は不明です。

∗∗∗

アモジメチコンはベース成分、帯電防止剤にカテゴライズされています。

成分一覧は以下からお読みください。

参考:ベース成分 帯電防止剤

∗∗∗

文献一覧:

  1. Cosmetic Ingredient Review(2003)「Final Report on the Safety Assessment of Stearoxy Dimethicone, Dimethicone, Methicone, Amino Bispropyl Dimethicone, Aminopropyl Dimethicone, Amodimethicone, Amodimethicone Hydroxystearate, Behenoxy Dimethicone, C24–28 Alkyl Methicone, C30–45 Alkyl Methicone, C30–45 Alkyl Dimethicone, Cetearyl Methicone, Cetyl Dimethicone, Dimethoxysilyl Ethylenediaminopropyl Dimethicone, Hexyl Methicone, Hydroxypropyldimethicone, Stearamidopropyl Dimethicone, Stearyl Dimethicone, Stearyl Methicone, and Vinyldimethicone」International Journal of Toxicology(22)(2),10-35.
  2. 宇山 光男, 他(2015)「アモジメチコン」化粧品成分ガイド 第6版,56.
  3. 鈴木 一成(2012)「アモジメチコン」化粧品成分用語事典2012,618.
  4. 田村 健夫, 他(1990)「ヘアリンスの主剤とその作用」香粧品科学 理論と実際 第4版,456-460.
  5. 堀江 豊(2014)「シリコーンヘアコンディショニング剤」化粧品の安全・安心の科学 -パラベン・シリコーン・新原料,128-136.
  6. 旭化成ワッカーシリコーン株式会社(2013)「BELSIL Amodimethicone and derivatives」技術資料.

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