セラミドNG(セラミド2)とは…成分効果と毒性を解説

バリア改善 保湿 毛髪修復
セラミドNG
[化粧品成分表示名称]
・セラミドNG(改正名称)
・セラミド2(旧称)

[医薬部外品表示名称]
・N-ステアロイルジヒドロスフィンゴシン

[慣用名]
・ヒト型セラミド

化学構造的にスフィンゴイド塩基の一種であるジヒドロスフィンゴシン(スフィンガニン)のアミノ基(-NH2に飽和脂肪酸または一価不飽和脂肪酸(∗1)がアミド結合したヒト皮膚同一型セラミドです(文献1:2015)

∗1 一価不飽和脂肪酸とは、二重結合を1つだけもつ不飽和脂肪酸のことです。

皮膚におけるセラミドについては、以下の表皮最外層である角質層の構造をみてもらうとわかりやすいと思いますが、

角質層の構造

角質層は天然保湿因子を含む角質細胞と角質の間を細胞間脂質で満たした、レンガとモルタルの関係と同様の構造となっており、細胞間脂質は主に、

細胞間脂質構成成分 割合(%)
セラミド 50
遊離脂肪酸 20
コレステロール 15
コレステロールエステル 10
糖脂質 5

このような脂質組成で構成されています(文献2:1995)

セラミドは、化学構造的にスフィンゴイド塩基を骨格として脂肪酸をアミド結合したスフィンゴ脂質ですが、ヒト角質層においては以下の表のように、

スフィンゴイド塩基 ノンヒドロキシ脂肪酸
(Non hydroxy FA)
α-ヒドロキシ脂肪酸
(Alpha hydroxy FA)
エステルω-ヒドロキシ脂肪酸
(Ester-linked Omega hydroxy FA)
ジヒドロスフィンゴシン
(Dihydrosphingosine)
セラミドNDS
セラミド10
セラミドADS
セラミド11
セラミドEODS
セラミド12
スフィンゴシン
(sphingosine)
セラミドNS
セラミド2
セラミドAS
セラミド5
セラミドEOS
セラミド1
フィトスフィンゴシン
(Phytosphingosine)
セラミドNP
セラミド3
セラミドAP
セラミド6
セラミドEOP
セラミド9
6-ヒドロキシスフィンゴシン
(6-Hydroxysphingosine)
セラミドNH
セラミド8
セラミドAH
セラミド7
セラミドEOH
セラミド4

4種類のスフィンゴイド塩基の存在と、非ヒドロキシ脂肪酸(∗2)、α-ヒドロキシ脂肪酸、ω-ヒドロキシ脂肪酸といった3種類の脂肪酸の存在が確認されており、これらの結合パターンによって12種類のセラミドタイプに分類されています(∗3)(文献3:2008)

∗2 非ヒドロキシ脂肪酸とは、飽和脂肪酸または不飽和脂肪酸のことであり、セラミドに結合する非ヒドロキシ脂肪酸は飽和脂肪酸または一価不飽和脂肪酸です。一価不飽和脂肪酸とは、二重結合を1つもつ不飽和脂肪酸です。

∗3 「セラミド + 数字」は旧称であり、皮膚科学など学術分野に準拠して改正名称である「セラミド + 英字」と関連付けましたが、化粧品表示名称においては業界事情により異なる部分があるため「セラミドNG」については後述しますが、セラミド全体的な詳細はセラミドの旧称および改正名称一覧と名称理解において誤解しやすい点を参照してください。

これら12種類のセラミドタイプは、角質層ですべて存在が確認されており(文献3:2008;文献4:2011)、またスフィンゴイド塩基に結合する脂肪酸は、炭素数16-24(C16-24)の長鎖脂肪酸に加え、炭素数26以上の超長鎖脂肪酸も多く存在しており、個別分子としては342種が確認されています(文献3:2008)

「セラミドNG」は化粧品表示のみに適用される名称であるため、皮膚におけるセラミドタイプにセラミドNGという名称はありませんが、結論からいうと、

セラミドNG = セラミドNDS

を指します。

「セラミドNG」という名称は、米国パーソナルケア製品評議会(Personal Care Products Council:PCPC)が過去の一つの資料をもとに命名した化粧品成分表示名称であり、この名称は皮膚科学分野など学術分野では認知されておらず、現時点では学術名称である「セラミドNDS」と化粧品表示名称である「セラミドNG」がダブルスタンダード化した状況になっています(文献5:2019)

この状況をうけて複数のセラミド研究者が化粧品成分表示名称の訂正を嘆願しており、米国パーソナルケア製品評議会もNGの表記根拠に誤りがあったことを認めていることから(文献5:2019;文献6:2019)、今後訂正される可能性が高いと推測されますが、現時点では化粧品表示名称としては「セラミドNG」が登録・使用されています。

また、旧称としての「セラミド2」は現在は改正名称として「セラミドNG」と「セラミドNS」の2種類が存在していますが、この背景としては当時セラミドが7種類しか同定されていない中で「セラミド + 数字」という命名法が用いられており、米国パーソナルケア製品評議会(Personal Care Products Council:PCPC)が公表した化粧品成分の国際名称(INCI名)では、ジヒドロスフィンゴシンもスフィンゴシンと同類とみなしていたことから、化学構造的に、

  • セラミドNG:ジヒドロスフィンゴシン + 非ヒドロキシ脂肪酸(Non hydroxy FA)
  • セラミドNS:スフィンゴシン + 非ヒドロキシ脂肪酸(Non hydroxy FA)

スフィンゴシンおよびジヒドロスフィンゴシンを骨格とするこれらはどちらも「セラミド2」に分類されたという経緯があります(文献7:2014)

2008年に新たに12種類のセラミドタイプが公開され(文献3:2008)、セラミドの命名法も見直された中で、ジヒドロスフィンゴシンとスフィンゴシンも区別され、現在では化学名称において「セラミドNDS:セラミド10」「セラミドNS:セラミド2」と命名されていますが、化粧品成分表示名称においては移行の過渡期であるため、現時点ではセラミドNGも使用されており、その旧称はセラミド2とされています。

細胞間脂質のセラミド組成としては、

セラミドの種類(化学名称) 割合(%)
旧称 改正名称
セラミド1 セラミドEOS 8
セラミド2 セラミドNS 21
セラミド3 セラミドNP 13
セラミド4 セラミドEOH 4
セラミド5 セラミドAS 27
セラミド6 セラミドAP 4
セラミド7 セラミドAH 22

このように報告(∗4)されています(文献8:1994)

∗4 12種類のセラミド組成データがみつからないため、セラミドが7種類のみ同定されていた1994年のセラミド組成を記載しています(7種類以上のセラミド組成データがみつかりしだい追補します)。

これら細胞間脂質は以下の図のように、

細胞間脂質におけるラメラ構造

疎水層と親水層を繰り返すラメラ構造を形成していることが大きな特徴であり、脂質が結合水(∗5)を挟み込むことで水分を保持し、角質細胞間に層状のラメラ液晶構造を形成することでバリア機能を発揮すると考えられており、このバリア機能は、皮膚内の過剰な水分蒸散の抑制および一定の水分保持、外的刺激から皮膚を防御するといった重要な役割を担っています。

∗5 結合水とは、たんぱく質分子や親液コロイド粒子などの成分物質と強く結合している水分であり、純粋な水であれば0℃で凍るところ、角層中の水のうち33%は-40℃まで冷却しても凍らないのは、角層内に存在する水のうち約⅓が結合水であることに由来しています(文献9:1991)。

一方で、皮膚が乾燥寒冷下に長時間曝露されるような外的要因やアトピー性皮膚炎のような内的要因により乾皮症(ドライスキン)が生じた場合は、角質層の機能低下が起こり、その結果として角質層の水分保持能の低下およびバリア機能低下による経表皮水分蒸散量(transepidermal water loss:TEWL)の上昇が知られています(文献10:2004)

アトピー性皮膚炎は多様な病因により生じますが、一部のアトピー性皮膚炎患者の角質層において、セラミド/コレステロール比率の低下(文献11:1998;文献12:2011)やセラミドタイプのうち、EOS(セラミド1)、NP(セラミド3)およびNH(セラミド8)の低下とNS(セラミド2)、AS(セラミド5)、AH(セラミド7)、AP(セラミド6)およびADS(セラミド11)の増加など脂質組成の変化が報告されており(文献11:1998;文献13:1991;文献14:1999)、とくにバリア機能と関連が深いアシルセラミド(∗6)の低下が相対的に大きいことが明らかにされています(文献2:1995;文献14:1999)

∗6 アシルセラミドとは、12種類のセラミドタイプの分類のうちエステルω-ヒドロキシ脂肪酸が結合したセラミドのことをいい、化学構造的に通常のセラミドがスフィンゴイド塩基と脂肪酸の2つの疎水鎖から構成されているのに対して、アシルセラミドは脂肪酸部分にリノール酸を加えた(エステル結合した)3つの疎水鎖構造をもつため、炭素鎖長が28以上の超長鎖脂肪酸を有しているのが特徴です(文献15:2008;文献16:2017)

ただし、これらセラミド量の低下やセラミド組成の変化の原因は、現時点では明らかになっておらず、今後さらなる解明が求められています。

化粧品に配合される場合は、

これらの目的で、スキンケア化粧品、ボディ&ハンドケア製品、メイクアップ化粧品、洗顔料、シャンプー製品、トリートメント製品、シート&マスク製品、アウトバストリートメント製品、クレンジング製品など様々な製品に使用されています。

セラミド補強によるバリア改善作用

セラミド補強によるバリア改善作用に関しては、1999年に高砂香料工業によって報告されたセラミドNG(セラミド2)塗布によるバリア機能への有用性検証によると、

モデル角質層脂質で覆われた支持膜にセラミド2配合乳液(∗7)を均一に塗布、乾燥し試験膜を形成させた後に温度37℃、相対湿度40%の条件下で膜を通じて蒸散していく水分量から水分蒸散速度を算出し、バリア能をモデル角質層脂質のみ(未添加)と比較した。

∗7 セラミド2、コレステロールおよびポリグリセリン脂肪酸エステル(乳化剤)からなる脂質成分を透明溶解させた分散溶液です。

その結果、セラミド2溶液を添加した場合の水分蒸散量は、角質層脂質膜のみとほぼ同レベルであり、言い換えると角質層脂質膜のバリア機能を低下させていない。

この結果は、セラミド2溶液が角質層脂質中のセラミド配列をほとんど乱していない可能性を示唆している。

次に、健常皮膚を有する2人の被検者の前腕内側部を界面活性剤処理により荒れ肌を誘発し、4%セラミド2配合乳液およびセラミドを含まない乳液を1日1回4日間にわたって適用し、毎日の経表皮水分蒸散量(transepidermal water loss:TEWL)を未塗布部位と比較したところ、以下のグラフのように、

セラミド2配合乳液塗布による経表皮水分蒸散量(TEWL)回復効果

セラミド2配合乳液塗布部位は、未塗布部位およびセラミド2を含まない乳液塗布部位と比較して顕著なバリア機能の回復傾向を示した。

このような検証結果が明らかにされており(文献17:1999)、セラミドNG(セラミド2)にセラミド補強によるバリア改善作用が認められています。

ただし、細胞間脂質のラメラ液晶構造はセラミド単体では形成されず、セラミドの単体塗布ではバリア機能は回復しないことが報告されており(文献18:1996)、セラミドは同じく細胞間脂質を構成するコレステロール(∗8)と遊離脂肪酸などの両親媒性脂質(∗9)またはラメラ液晶形成能をもつ乳化剤と混合することで形成されるため(文献10:2004)、一般的に製品においてはこれらを併用した処方が用いられています。

∗8 コレステロールの代わりにフィトステロールズ、またはそれらの誘導体などが使用されることもあります。

∗9 両親媒性とは、親水性と親油性の両方を有している性質のことです。

細胞間脂質における水分保持強化による保湿作用

細胞間脂質における水分保持強化による保湿作用に関しては、1999年に高砂香料工業によって報告されたセラミドNG(セラミド2)塗布による角質層に対する保湿性への影響検証によると、

光学活性体セラミド2をシャーレに添加し、温度37℃、相対湿度40%の条件下で経時的に蒸散していく水分量を測定し、残存する水分量を算出することにより水分保持能を評価した。

その結果、セラミド2は高い水分保持能を示した。

次に、健常皮膚を有する2人の被検者の前腕内側部を界面活性剤処理により荒れ肌を誘発し、4%セラミド2配合乳液およびセラミドを含まない乳液を1日1回4日間にわたって適用し、毎日の角質水分量を未塗布部位と比較したところ、以下のグラフのように、

セラミド2配合乳液塗布による角質水分量への影響

セラミド2配合乳液塗布部位は、未塗布部位およびセラミド2を含まない乳液塗布部位と比較して顕著な水分量の回復傾向を示した。

また1-2月の乾燥期に乾燥肌傾向の認められる5人の被検者(28-42歳)の前腕内側に0.3%セラミド2配合乳液およびセラミド未配合乳液をそれぞれ1日1回28日間にわたって塗布し、無塗布部位との角質水分量の差を毎日評価した。

その結果、7日目まではどちらの乳液も同様の回復傾向を示したが、14日後にはセラミド2製剤適用部位のほうが高い回復傾向を示し、21日後以降は有意な回復傾向を認めた。

このような検証結果が明らかにされており(文献17:1999)、セラミドNG(セラミド2)に細胞間脂質における水分保持強化による保湿作用が認められています。

毛髪強度およびキューティクル改善作用

毛髪強度およびキューティクル改善作用に関しては、まず前提知識として毛髪の構造とセラミドの関係について解説します。

以下の毛髪の断面図をみてもらうとわかりやすいと思いますが、

毛髪の断面図

セラミドは、CMC(Cell Membrane Complex)と呼ばれる細胞膜複合体の約50%を占める主要構成成分として存在しており、毛髪の最外層であるキューティクル(毛小皮)とコルテックス(毛皮質)の接着に貢献しています(文献10:2004)

また、CMCのセラミド組成は、

セラミドの種類(化学名称) 割合(%)
旧称 改正名称
セラミド2 セラミドNDS(∗10) 68 88
セラミドNS 11
セラミド5 セラミドADS 10 12
セラミドAS 2

∗10 化学名称の「セラミドNDS」が化粧品成分表示名称の「セラミドNG」です。

このように4種類の存在が確認されており(文献19:1995;文献20:2011)、個別では少なくとも73種のセラミド分子が同定されたことが報告されています(文献20:2011)

1999年に高砂香料工業によって報告されたセラミドNG(セラミド2)塗布によるダメージ毛髪への影響検証によると、

ダメージ処理したヒト毛髪に0.8%セラミド2配合ヘアトリートメント剤で処理後水洗乾燥し、引っ張り破断強度を測定および毛髪表面の状態を観察した。

その結果、ダメージ処理により低下した毛髪強度は、セラミド2配合トリートメント処理により回復を示した。

また、毛髪表面を観察したところ、ダメージ毛髪のキューティクルはセラミド2配合トリートメント処理により明らかに改善されていることが確認された。

このような検証結果が明らかにされており(文献17:1999)、セラミドNG(セラミド2)に毛髪強度およびキューティクル改善作用が認められています。

また、セラミドNGとセラミドAGを併用することでセラミドNG単体よりも優れた毛髪強度およびキューティクル改善作用を示すことが報告されています(文献21:2002)

複合セラミド原料としてのセラミドNG(セラミド2)

セラミドNGは、他のセラミドやセラミド関連物質とあらかじめ混合された複合原料があり、セラミドNG(セラミド2)と以下の成分が併用されている場合は、複合セラミド原料として配合されている可能性が考えられます(∗11)

∗11 改正名称で記載していますが、実際の製品においては旧称で表示されている可能性が考えられるため、改正名称の後に化粧品成分表示名称に準拠した旧称も記載しておきます。また化学名称における「セラミドEOP:セラミド9」は化粧品成分表示名称において「セラミドEOP:セラミド1」、「セラミドADS:セラミド11」は「セラミドAG:セラミド5」と表示されます。

原料名 NIKKOL セラリピッド PI236
構成成分 セラミドNG(セラミド2)セラミドNP(セラミド3)、セラミドAP(セラミド6Ⅱ)イソステアリン酸フィトステリルべヘニルアルコール、ペンタステアリン酸ポリグリセリル-10、ステアロイルラクチレートNa
特徴・主な用途 水中でラメラ層を形成する安定なヒト型セラミド混合物およびイソステアリン酸フィトステリル配合物
原料名 NIKKOL セラリピッド PS236
構成成分 セラミドNG(セラミド2)セラミドNP(セラミド3)、セラミドAP(セラミド6Ⅱ)フィトスフィンゴシンべヘニルアルコール、ペンタステアリン酸ポリグリセリル-10、ステアロイルラクチレートNa
特徴・主な用途 水中でラメラ層を形成する安定なヒト型セラミド混合物およびフィトスフィンゴシン配合物
原料名 Composite-C3
構成成分 水添レシチンコレステロールセラミドNG(セラミド2)セラミドNP(セラミド3)、セラミドAP(セラミド6Ⅱ)
特徴・主な用途 皮膚細胞間脂質成分のみで構成された、どんな油剤も乳化可能な乳化剤
原料名 Composite-C4
構成成分 水添レシチンコレステロールセラミドNG(セラミド2)セラミドNP(セラミド3)セラミドAG(セラミド5)、セラミドAP(セラミド6Ⅱ)
特徴・主な用途 皮膚細胞間脂質成分のみで構成された、どんな油剤も乳化可能な乳化剤
原料名 Phytopresome Cera-23
構成成分 水添レシチンフィトステロールズセラミドNG(セラミド2)セラミドNP(セラミド3)
特徴・主な用途 2種類のセラミドを配合したリポソーム前駆体
原料名 Phytocompo-C
構成成分 水添レシチンフィトステロールズセラミドNG(セラミド2)セラミドNP(セラミド3)、セラミドAP(セラミド6Ⅱ)
特徴・主な用途 皮膚細胞間脂質成分のみで構成された、どんな油剤も乳化可能な乳化剤
原料名 Phytocompo-C5
構成成分 水添レシチンフィトステロールズセラミドNG(セラミド2)セラミドNP(セラミド3)セラミドAG(セラミド5)、セラミドAP(セラミド6Ⅱ)
特徴・主な用途 皮膚細胞間脂質成分のみで構成された、どんな油剤も乳化可能な乳化剤
原料名 Phytocompo-SC
構成成分 水添レシチンフィトステロールズグリセリンBGセラミドNG(セラミド2)セラミドNP(セラミド3)、セラミドAP(セラミド6Ⅱ)
特徴・主な用途 3種のセラミドを含む皮膚細胞間脂質の乳化物をグリセリンとBGに分散させたプレミックス
原料名 Phytopresome Cera-V
構成成分 水添レシチンフィトステロールズ、セラミドEOP(セラミド1)セラミドNG(セラミド2)セラミドNP(セラミド3)セラミドAG(セラミド5)、セラミドAP(セラミド6Ⅱ)
特徴・主な用途 皮膚へ保湿効果およびバリア機能向上効果を与える、5種のセラミドを含むリポソーム液
原料名 NanoRepair-CMC
構成成分 コレステロール、クオタニウム-33、セラミドNG(セラミド2)セラミドNP(セラミド3)、セラミドAP(セラミド6Ⅱ)
特徴・主な用途 アンテイソ脂肪酸および3種のセラミドを含む毛髪構成脂質を用いた毛髪補修ナノカプセル
原料名 NanoRepair-CMC5
構成成分 コレステロール、クオタニウム-33、セラミドEOP(セラミド1)セラミドNG(セラミド2)セラミドNP(セラミド3)セラミドAG(セラミド5)、セラミドAP(セラミド6Ⅱ)
特徴・主な用途 アンテイソ脂肪酸および5種のセラミドを含む毛髪構成脂質を用いた毛髪補修ナノカプセル

実際の使用製品の種類や数および配合量は、海外の2013-2015年の調査結果になりますが、以下のように報告されています。

以下表におけるリーブオン製品は、付けっ放し製品(スキンケア製品やメイクアップ製品など)を表しており、またリンスオフ製品というのは、洗い流し製品(シャンプー、ヘアコンディショナー、ボディソープ、洗顔料、クレンジングなど)を指します。

セラミド2の配合製品数と配合量の調査結果(2013-2015年)

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セラミドNGの安全性(刺激性・アレルギー)について

セラミドNGの現時点での安全性は、

  • 外原規2006規格の基準を満たした成分が収載される医薬部外品原料規格2006に収載
  • 20年以上の使用実績
  • 皮膚刺激性:ほとんどなし
  • 眼刺激性:詳細不明
  • 皮膚感作性(アレルギー性):ほとんどなし

このような結果となっており、化粧品配合量および通常使用下において、一般的に安全性に問題のない成分であると考えられます。

以下は、この結論にいたった根拠です。

皮膚刺激性および皮膚感作性(アレルギー性)について

Cosmetic Ingredient Reviewの安全性データ(文献1:2015)によると、

  • [ヒト試験] 43人の被検者に5%セラミド2を含むラノリンを24時間閉塞パッチ適用し、パッチ除去2および24時間後に試験部位の皮膚刺激性を評価したところ、この試験物質は皮膚刺激を示さなかった(Takasago International Corporation,1997)
  • [ヒト試験] 40人の被検者にセラミド2(0.1g)を24時間閉塞パッチ適用し、パッチ除去後に試験部位の皮膚刺激性を評価したところ、この試験物質は皮膚刺激を示さなかった(Life Science Laboratory,2014)
  • [動物試験] 20匹のモルモットに20%セラミド2溶液を対象にBuehler皮膚感作性試験を実施したところ、この試験物質は皮膚感作剤ではなかった(Sederma SAS,2014)
  • [動物試験] 10匹のモルモットに5%セラミド2溶液を対象にMaximization皮膚感作性試験を実施したところ、この試験物質は皮膚感作剤ではなかった(Takasago International Corporation,1997)

と記載されています。

試験データをみるかぎり、共通して皮膚刺激および皮膚感作なしと報告されているため、皮膚刺激性および皮膚感作性はほとんどないと考えられます。

眼刺激性について

Cosmetic Ingredient Reviewの安全性データ(文献1:2015)によると、

  • [動物試験] 3匹のウサギの片眼にセラミド2(100mg)を適用し、適用後に眼刺激性を評価したところ、この試験物質は眼刺激性を示さなかった(Sederma SAS,2014)
  • [動物試験] 6匹のウサギの片眼にセラミド2(0.1g)を適用し、3匹は適用30秒後に眼を洗眼した。適用後に眼刺激性を評価したところ、非洗眼群はすべてに軽度の眼刺激を示した(Life Science Laboratory,1996)

と記載されています。

試験データをみるかぎり、未希釈において非刺激-軽度の眼刺激が報告されていますが、実際には4%未満で配合されており、一般的に眼刺激はほとんどないと考えられますが、詳細な安全性試験データがみあたらず、現時点ではデータ不足により詳細は不明です。

∗∗∗

セラミドNGはバリア改善成分、保湿成分にカテゴライズされています。

成分一覧は以下からお読みください。

参考:バリア改善成分 保湿成分

∗∗∗

文献一覧:

  1. Cosmetic Ingredient Review(2015)「Safety Assessment of Ceramides as Used in Cosmetics」Final Report.
  2. 芋川 玄爾(1995)「皮膚角質細胞間脂質の構造と機能」油化学(44)(10),751-766.
  3. Y. Masukawa, et al(2008)「Characterization of overall ceramide species in human stratum corneum」Journal of Lipid Research(49)(7),1466-1476.
  4. JV. Smeden, et al(2011)「LC/MS analysis of stratum corneum lipids: ceramide profiling and discovery」Journal of Lipid Research(61)(7),1211-1221.
  5. 石田 賢哉(2019)「化粧品に使用される光学活性ヒト型セラミドの機能特性」セラミド研究の新展開 -基礎から応用へ-,204-215.
  6. 内田 良一(2019)「皮膚のセラミド関連脂質」セラミド研究の新展開 -基礎から応用へ-,64-72.
  7. 石田 賢哉(2014)「光学活性セラミドの開発と機能特性」表面科学(35)(1),23-29.
  8. KJ Robson, et al(1994)「6-Hydroxy-4-sphingenine in human epidermal ceramides」Journal of Lipid Research(35)(11),2060-2068.
  9. G Imokawa, et al(1991)「Stratum corneum lipids serve as a bound-water modulator」Journal of Investigate Dermatology(96)(6),845-851.
  10. 石田 賢哉(2004)「光学活性セラミドの開発と機能」オレオサイエンス(4)(3),105-116.
  11. Di Nardo, et al(1998)「Ceramide and cholesterol composition of the skin of patients with atopic dermatitis」Acta Dermato-Venereologica(78),27-30.
  12. I. Angelova‐Fischer, et al(2011)「Distinct barrier integrity phenotypes in filaggrin‐related atopic eczema following sequential tape stripping and lipid profiling」Experimental Dermatology(20)(4),351-356.
  13. G Imokawa, et al(1991)「Decreased Level of Ceramides in Stratum Corneum of Atopic Dermatitis: An Etiologic Factor in Atopic Dry Skin?」Journal of Investigate Dermatology(96)(4),523-526.
  14. O. Bleck, et al(1999)「Two Ceramide Subfractions Detectable in Cer(AS) Position by HPTLC in Skin Surface Lipids of Non-Lesional Skin of Atopic Eczema」Journal of Investigative Dermatology(113)(6),894-900.
  15. Y. Uchida, et al(2008)「Omega-O-acylceramide, a lipid essential for mammalian survival」Journal of Dermatological Science(51)(2),77-87.
  16. 大野 祐介(2017)「皮膚バリア機能に必須な脂質アシルセラミドの生合成機構の解明」YAKUGAKU ZASSHI(137)(10),1201-1208.
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  19. G. Hussler, et al(1995)「Isolation and identification of human hair ceramides」International Journal of Cosmetic Science(17)(5),197-206.
  20. 増川 克典(2011)「ヒト角層・毛髪におけるセラミド分子網羅解析技術の開発」Fragrance Journal(39)(7),17-24.
  21. 石田 賢哉, 他(2002)「新規光学活性セラミド5の開発と応用」Fragrance Journal(30)(6),60-67.

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