ハマメリスエキスとは…成分効果と副作用を解説

抗炎症成分 収れん成分
ハマメリスエキス
[化粧品成分表示名称]
・ハマメリス樹皮/葉エキス(改正名称)
・ハマメリスエキス(旧称)

[医薬部外品表示名称]
・ハマメリスエキス

マンサク科植物ウィッチヘーゼル(アメリカマンサク)の葉や樹皮から抽出して得られる無色~褐色の透明なエキスで、ウィッチヘーゼルエキスとも呼ばれます。

また、ハマメリス水は葉・樹皮・根から浸出して水蒸気蒸留して得られる無色透明な液体のことです。

ヨーロッパでは民間薬としてハマメリス水や葉や樹皮の煎剤などを赤痢や細菌性下痢などに内服したり、収れん剤や止血剤、眼の炎症や軽いやけどなどに使われてきました。

化粧品としても古くから利用されてきていますが、化粧品としてのはたらきとしては、優れた収れん効果と消炎効果があるので、肌を引き締めキメを整える目的や肌荒れ防止の目的で広く使用されています。

化粧水やクリームのほかにも日焼け止め製品やシェイビング製品やハンドケア製品でもよく使用されています。

また、ハマメリス水は、水を使用しない高濃度美容成分の化粧品をつくる場合の精製水の代替成分として使用されることもあります。

成分としては、ハマメリスタンニン、カテキュタンニン、サポニン、フラボノイドのケルセチンなどを含んでおり、主成分のハマメリスタンニンにはフリーラジカルを抑制する老化防止効果が知られており、その効果はトコフェロール(ビタミンE)と併用することで相乗効果があることが実験的に立証されています。

トコフェロールの抗酸化作用は、皮脂や細胞間脂質が酸化する代わりにトコフェロールが酸化物となって防止するものですが、ハマメリスタンニンは酸化したトコフェロールを酸化する前の状態に戻して、トコフェロールの酸化防止作用を復元するために、トコフェロールと併用することで酸化防止作用が高まります。

ほかにも、美白、血行促進、うっ血緩和、抗炎症などを目的に、アルニカ花エキス、オトギリソウエキス、セイヨウキズタエキス、ブドウ葉エキス、セイヨウトチノキ種子エキス、マロニエエキスといった植物エキスと併用して配合されることもあります。

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ハマメリスエキスの安全性(毒性・刺激性・アレルギー)について

ハマメリスエキスの現時点での安全性は、皮膚刺激性および眼刺激性はほとんどなく、アレルギー(皮膚感作)の報告もないため、安全性の高い成分であると考えられます。

以下は、この結論にいたった根拠です。

安全性を調査するために、国内外を問わず信頼性が高いと思われる安全性データシート(∗1)やレポートを参照しています。

∗1 安全性データシートとは、化粧品製造会社や化粧品販売会社のために提供されている成分の安全性データが記載されているシートで、一般消費者向けの資料ではありませんが、安全性を考える上で重要なエビデンスのひとつとなるため、一部引用させていただいています。

皮膚刺激性について

“Cosmetic Ingredient Review”の「Safety Assessment of Hamamelis virginiana (Witch Hazel)-Derived Ingredients as Used in Cosmetics」(文献1:2017)によると、

  • [in vitro試験] 正常ヒト表皮角化細胞によって再構築された3次元培養表皮モデル(EpiDerm)を用いて、角層表面に5%ハマメリスエキスを処理したところ、皮膚刺激性は予測されなかった(陰性)

と記載されています。

試験結果はin vitroのもののみになりますが、皮膚刺激性は陰性であったため、現時点で皮膚刺激性はほとんどないと考えられます。

眼刺激性について

“Cosmetic Ingredient Review”の「Safety Assessment of Hamamelis virginiana (Witch Hazel)-Derived Ingredients as Used in Cosmetics」(文献1:2017)によると、

  • [in vitro試験] 正常ヒト表皮角化細胞によって再構築された3次元培養角膜モデル(EpiOcular)を用いて、モデル角膜表面に5%ハマメリスエキスを処理したところ、眼刺激性は予測されなかった(陰性)

と記載されています。

試験結果はin vitroのもののみになりますが、眼刺激性は陰性であったため、現時点で眼刺激性はほとんどないと考えられます。

皮膚感作性(アレルギー性)について

“Cosmetic Ingredient Review”の「Safety Assessment of Hamamelis virginiana (Witch Hazel)-Derived Ingredients as Used in Cosmetics」(文献1:2017)によると、

  • [ヒト試験] クリニックでアレルゲンのパッチ試験をウケる1,032人の被検者に25%ハマメリスエキスを含む植物抽出物を含む軟膏の追加パッチを行ったところ、4人の被検者が陽性反応を示したが、このうち2人は他の軟膏および軟膏の成分のひとつであるラノリン(羊毛脂)に対する反応も有していた

と記載されています。

試験結果では、1,032人のうち4人(0.003%)のみが陽性で、うち2人はラノリンに反応している可能性もあるため、皮膚感作性(アレルギー性)はほとんどないと考えられます。

化粧品毒性判定事典による毒性判定について

化粧品成分名 判定
ハマメリスエキス 毒性なし

参考までに化粧品毒性判定事典によると、ハマメリスエキスは毒性なし(∗2)となっており、毒性に関しては心配する必要はありません。

∗2 毒性判定事典の毒性レベルは「毒性なし」「△」「■」「■■」となっており、△は2~3個で■1個に換算し、■が多いほど毒性が強いという目安になり、製品の毒性成分の合計が■4つ以上なら使用不可と判断されます。

∗∗∗

ハマメリスエキスは抗炎症成分にカテゴライズされています。

それぞれの成分一覧は以下からお読みください。

参考:抗炎症成分一覧

∗∗∗

文献一覧:

  1. “Cosmetic Ingredient Review”(2017)「Safety Assessment of Hamamelis virginiana (Witch Hazel)-Derived Ingredients as Used in Cosmetics」, <https://www.cir-safety.org/sites/default/files/Witch%20Hazel.pdf> 2017年12月11日アクセス.

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