ハマメリス葉エキスとは…成分効果と副作用を解説

抗炎症成分 収れん成分
ハマメリス葉エキス
[化粧品成分表示名称]
・ハマメリス葉エキス

[医薬部外品表示名称]
・ハマメリスエキス

マンサク科植物アメリカマンサク(学名:Hamamelis Virginiana 英名:Witch Hazel)の葉から精製水BG(1,3-ブチレングリコール)エタノール、またはこれらの混合液で抽出して得られるエキスです。

ハマメリス葉エキスの成分組成は、天然成分のため国や地域および時期によって変化がありますが、主に、

  • タンニン類:ハマメリスタンニン
  • サポニン
  • フラボノイド類:クエルセチン

などで構成されています(文献2:2016)

北米の先住民はウィッチヘーゼルを切り傷、湿疹、眼の炎症、痔、虫刺されなどに外用で用いてきました。

こうした伝統的な使用法は、19世紀に折衷主義の医師たちに引き継がれてきました。

医薬分野では、ウィッチヘーゼルの外用剤としての皮膚を保護し収れん作用をもたらす成分はタンニンであると考えられており、米国食品医薬品局(FDA)はウィッチヘーゼルの小枝を蒸留してつくったウィッチヘーゼルウォーターを市販薬として認めていますが、ウィッチヘーゼルウォーターには15%前後のアルコールと少しの精油が含まれているのみでタンニンは含まれていません(文献3:2016)

ドイツでは、下痢、歯肉炎・口内炎などの口腔粘膜の炎症、局所の刺激、痔、止血などの目的で内用や外用で用いられ、フランスではひげそり後のスキンケア、止血、日焼け後のケア、眼のかゆみ、口腔衛生などの目的で用いられます(文献3:2016)

化粧品に配合される場合は、抗炎症作用、収れん作用、創傷治癒促進作用目的で、肌荒れ(ニキビ)用化粧品や収れん化粧品などのスキンケア化粧品、日焼け止め製品、シェイビングケア製品などに使用されています(文献2:2016)

実際の使用製品の種類や数および配合量は、海外の2017年の調査結果になりますが、以下のように報告されています。

ちなみに製品タイプのリーブオン製品というのは付けっ放し製品という意味で、主にスキンケア化粧品やメイクアップ化粧品などを指し、リンスオフ製品というのは洗浄系製品を指します。

ハマメリス葉エキスの配合製品数と配合量の調査結果(2017年)

複合植物エキスとしてのハマメリス葉エキス

ファルコレックスBX43という複合植物エキスは、以下の成分で構成されており、

効果および配合目的は、

  1. 抗酸化(SOD様)
  2. 抗酸化(過酸化脂質生成抑制)

とされており、活性酸素抑制および過剰な皮脂抑制などそれぞれポイントの違う植物エキスの相乗効果によって多角的に酸化を防止するもので、化粧品成分一覧にこれらの成分が併用されている場合はファルコレックスBX43であると推測することができます。

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ハマメリス葉エキスの安全性(毒性・刺激性・アレルギー)について

ハマメリス葉エキスの現時点での安全性は、皮膚刺激性および眼刺激性はほとんどなく、皮膚感作(アレルギー)の報告もないため、安全性に問題のない成分であると考えられます。

以下は、この結論にいたった根拠です。

皮膚刺激性について

“Cosmetic Ingredient Review”の「Safety Assessment of Hamamelis virginiana (Witch Hazel)-Derived Ingredients as Used in Cosmetics」(文献1:2017)によると、

  • [in vitro試験] 正常ヒト表皮角化細胞によって再構築された3次元培養表皮モデル(EpiDerm)を用いて、角層表面に5%ハマメリスエキスを処理したところ、皮膚刺激性は予測されなかった(陰性)

と記載されています。

試験結果はin vitroのもののみになりますが、皮膚刺激性は陰性であったため、現時点で皮膚刺激性はほとんどないと考えられます。

眼刺激性について

“Cosmetic Ingredient Review”の「Safety Assessment of Hamamelis virginiana (Witch Hazel)-Derived Ingredients as Used in Cosmetics」(文献1:2017)によると、

  • [in vitro試験] 正常ヒト表皮角化細胞によって再構築された3次元培養角膜モデル(EpiOcular)を用いて、モデル角膜表面に5%ハマメリスエキスを処理したところ、眼刺激性は予測されなかった(陰性)

と記載されています。

試験結果はin vitroのみになりますが、眼刺激性は陰性であったため、現時点で眼刺激性はほとんどないと考えられます。

皮膚感作性(アレルギー性)について

“Cosmetic Ingredient Review”の「Safety Assessment of Hamamelis virginiana (Witch Hazel)-Derived Ingredients as Used in Cosmetics」(文献1:2017)によると、

  • [ヒト試験] クリニックでアレルゲンのパッチ試験をウケる1,032人の被検者に25%ハマメリスエキスを含む植物抽出物を含む軟膏の追加パッチを行ったところ、4人の被検者が陽性反応を示したが、このうち2人は他の軟膏および軟膏の成分のひとつであるラノリン(羊毛脂)に対する反応も有していた

と記載されています。

試験結果では、1,032人のうち4人(0.003%)のみが陽性で、うち2人はラノリンに反応している可能性もあるため、皮膚感作性(アレルギー性)はほとんどないと考えられます。

化粧品毒性判定事典による毒性判定について

化粧品成分名 判定
ハマメリス葉エキス 毒性なし

参考までに化粧品毒性判定事典によると、ハマメリス葉エキスは毒性なし(∗1)となっており、毒性に関しては心配する必要はありません。

∗1 毒性判定事典の毒性レベルは「毒性なし」「△」「■」「■■」となっており、△は2~3個で■1個に換算し、■が多いほど毒性が強いという目安になり、製品の毒性成分の合計が■4つ以上なら使用不可と判断されます。

∗∗∗

ハマメリス葉エキスは抗炎症成分、収れん成分にカテゴライズされています。

それぞれの成分一覧は以下からお読みください。

参考:抗炎症成分 収れん成分

∗∗∗

文献一覧:

  1. “Cosmetic Ingredient Review”(2017)「Safety Assessment of Hamamelis virginiana (Witch Hazel)-Derived Ingredients as Used in Cosmetics」, <https://www.cir-safety.org/sites/default/files/Witch%20Hazel.pdf> 2017年12月11日アクセス.
  2. 日光ケミカルズ(2016)「植物・海藻エキス」パーソナルケアハンドブック,p380.
  3. 林真一郎(2016)「ウィッチヘーゼル」メディカルハーブの事典 改定新版,16-17.

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