水溶性プロテオグリカン(プロテオグリカン)とは…成分効果と毒性を解説

抗老化成分 抗シワ成分 保湿成分 細胞賦活剤
水溶性プロテオグリカン(プロテオグリカン)
[化粧品成分表示名称]
・水溶性プロテオグリカン

[慣用名]
・プロテオグリカン

サケの氷頭と呼ばれる鼻軟骨から抽出して得られる糖タンパク質です。

サケの消費全体から考えた場合、サケの頭部は廃棄されることも多く、資源の有効利用が求められていましたが、2007年以降に弘前大学と株式会社角弘との共同研究により、サケの鼻軟骨から高純度かつ大量にプロテオグリカンを精製する技術が確立されました。

プロテオグリカンは聞き慣れないかもしれませんが、ヒアルロン酸やコラーゲンと同様に皮膚の真皮の潤いや弾力を保つ生体成分です(以下図を参照)。

プロテオグリカンの解説図

図をみてもらうとわかるように、プロテオグリカンはマトリクス様を成しており、真皮内での大きさが示しているように、コアタンパク質から伸びるグリコサミノグリカン群はスポンジのように水を柔軟に抱え込むことができ、ハリや弾力を保つ重要な役割を担っています。

化粧品に配合する場合の効果は、EGF様作用(表皮細胞増殖促進作用)、ヒアルロン酸産生促進作用、Ⅰ型コラーゲン産生促進作用、保水作用、肌荒れ改善作用、シワ改善作用、皮膚弾力改善作用、色素沈着改善作用が研究で明らかになっています。

一丸ファルコスの試験データによると、

プロテオグリカンの表皮細胞増殖促進作用

無添加(何もつけてない場合)を100とした場合、プロテオグリカンを0.1mg配合したものは約1.5倍、1mg配合したものは約2.3倍の表皮細胞促進作用が認められ、プロテオグリカンには表皮の新生を促すEGF様効果が明らかになっています。

また、ヒアルロン酸産生促進の試験データによると、

プロテオグリカンのヒアルロン酸産生促進データ

プロテオグリカンを添加して72時間経過したヒアルロン酸産生量は、無添加を100として50μg(∗1)では約140%、100μgでは約180%のヒアルロン酸産生促進作用が認められ、この結果によってプロテオグリカンには真皮のヒアルロン酸の産生を促し、皮膚のみずみずしさやハリを向上する効果が期待できます。

∗1 μgはマイクログラムと読み、1μgは1gの1000分の1になります。

Ⅰ型コラーゲン産生促進作用の試験データでは、

プロテオグリカンのⅠ型コラーゲン産生促進作用試験データ

プロテオグリカンをそれぞれ72時間添加したⅠ型コラーゲンの産生量は、無添加を100として50μgで約120%、100μgで約140%の促進作用が認められ、この結果によってプロテオグリカンには真皮におけるコラーゲンの産生を促進し、ハリの低下やシワを改善する効果が期待できることが明らかになりました。

保水作用の試験データでは、

プロテオグリカンの保水作用試験データ

室温20℃湿度30%の恒温恒湿室で、プロテオグリカンとヒアルロン酸を0.1%に希釈して精製水と3比較して36時間経過させたところ、精製水を100としたときにヒアルロン酸は117.3%、プロテオグリカンは120.7%の残存水分量の向上が認められ、この結果によりプロテオグリカンにはヒアルロン酸と同等、または同等以上の保水効果が期待できることが明らかになりました。

シワ改善作用の試験データでは、

プロテオグリカンのシワ改善作用試験データ01

プロテオグリカンのシワ改善作用試験データ02

女性被験者6名(平均年齢32.8歳)の顔左右に0.1%プロテオグリカンと対照に0.03%BGを1日2回4週間塗布し、塗布前に比べて目尻のシワのそ総長さ、総面積を解析したところ、プロテオグリカン塗布側にシワの総長さ、総面積ともに改善がみられ、この結果によってプロテオグリカンにはシワの改善効果が期待できることが明らかになりました。

皮膚弾力改善作用の試験データでは、

プロテオグリカンの皮膚弾力改善作用試験データ

女性被験者7名(平均年齢32.9歳)の顔左右に0.1%プロテオグリカンと対照に0.03%BGを1日2回4週間塗布し、塗布前に比べて皮膚の弾力性を解析したところ、プロテオグリカン塗布側に皮膚弾力度の向上がみられ、この結果によってプロテオグリカンには皮膚弾力性を改善し、皮膚の老化を予防する効果が期待できることが明らかになりました。

色素沈着改善作用の試験データでは、

 プロテオグリカンの色素沈着改善作用試験データ

女性被験者7名(平均年齢32.9歳)の顔左右に0.1%プロテオグリカンと対照に0.03%BGを1日2回4週間塗布し、塗布前に比べて色素沈着の面積を解析したところ、プロテオグリカン塗布側に色素沈着の面積が減少する傾向がみられ、この結果によってプロテオグリカンには色素沈着改善効果が期待できることが明らかになりました。

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水溶性プロテオグリカンの安全性(毒性・刺激性・アレルギー)について

プロテオグリカンは生体成分であり、毒性や刺激性はまったくなく、アレルギーや副作用の報告もなく、文部科学省と産学連携で普及をすすめている背景もあって、きわめて安全性の高い成分と考えられています。

日本食品科学工学会誌に掲載された弘前大学地域共同研究センターと弘前大学教育学部食物学研究室と弘前大学大学院医学研究科糖鎖医学講座 の合同研究結果による安全性評価によると、遺伝毒性や経口投与毒性、血液学的検査にも変化はみられず、ヒト安全性試験においては、1日あたり600mgを5日間継続摂取しても臨床上問題となることはないと結論づけており、安全性の高さがうかがえます。

参考:プロテオグリカンを主成分とするサケ鼻軟骨粉末の安全性評価-日本食品科学工学会誌(PDFファイル)

参考までに化粧品毒性判定事典によると、水溶性プロテオグリカンは掲載なしとなっています(∗1)

∗1 化粧品毒性判定事典は2005年に出版されたもので、プロテオグリカンは2012年から製品化され始めたためです。

∗1 毒性判定事典の毒性レベルは「毒性なし」「△」「■」「■■」となっており、△は2~3個で■1個に換算し、■が多いほど毒性が強いという目安になり、製品の毒性成分の合計が■4つ以上なら使用不可と判断されます。

水溶性プロテオグリカンとセットで使用される成分と効果

・サケ鼻軟骨由来の水溶性プロテオグリカンとして、以下の成分表示順で使用されます。
水、BG、水溶性プロテオグリカン

基本的な配合量の多い成分表示順は上記の通りですが、1%以下の成分は順不同に表示されるので、製品によっては表示順が異なっている場合があります。

∗∗∗

水溶性プロテオグリカンは抗シワ(抗老化)成分と保湿成分と細胞賦活成分にカテゴライズされています。

成分一覧は以下からお読みください。

参考:抗シワ(抗老化)成分 保湿成分 細胞賦活成分

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