ツボクサエキスとは…成分効果と副作用を解説

抗老化成分 抗炎症成分 細胞賦活剤 美白成分
ツボクサエキス
[化粧品成分表示名称]
・ツボクサエキス

[医薬部外品表示名称]
・ツボクサエキス

セリ科植物ツボクサ(学名:Centella asiatica 英名:Indian pennywort)の葉および茎よりおよびBG(1,3-ブチレングリコール)で抽出して得られるエキスです。

ツボクサエキスの成分組成は、天然成分のため国や地域および時期によって変化がありますが、主に、

  • テルペノイド類:アジアチン酸、マデカッソ酸、アジアチコシド

などで構成されています(文献2:2006)

ツボクサの呼称の由来は、昔は垣根で区切られた庭を坪(つぼ)や坪庭と呼んでおり、庭先に生えることから坪草(ツボクサ)となったといわれています。

古くからインドやアフリカを中心に民間療法に傷や潰瘍、やけどの治療に用いられたり、アーユルヴェーダでは”最も重要な若返りのハーブ”といわれるほか、神秘的植物として瞑想用の薫香に利用されてきました(文献3:2018)

中国では、16世紀に著された薬学書である「本草綱目」に積雪草の名前で鎮痛作用や精神安定作用のある野草として紹介されています(文献3:2018)

近年では、WHO(世界保健機構)が“21世紀の驚異的薬草”であり保護すべき重要な薬用植物と発表したことから、世界中の注目を集めています。

化粧品に配合される場合は、

  • 抗酸化作用
  • 糖化抑制およびAGEsによる細胞ダメージの抑制による抗シワ・抗老化作用
  • 皮膚細胞の再生促進および細胞組織の結合力促進による細胞賦活作用
  • 抗炎症作用

これらの作用によってエイジングケア化粧品・ニキビケア化粧品・敏感肌用化粧品・美白化粧品などのスキンケア化粧品、ボディケア製品全般に使用されます(文献2:2006)

また、抗シワ作用、細胞組織の再生促進および皮膚細胞の結合力促進によって唇の輪郭や水分量を改善し、ふっくらとした立体感のある唇に改善する目的でリップケア製品に配合されます(文献4:2018)

実際にどのような製品にどれくらい配合されているのかというと、2015年の海外の調査結果になりますが、以下のように報告されています。

ちなみに製品タイプのリーブオン製品というのは付けっ放し製品という意味で、主にスキンケア化粧品やメイクアップ化粧品などを指し、リンスオフ製品というのは洗浄系製品を指します。

ツボクサエキスの配合状況調査(2015年)

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ツボクサエキスの安全性(毒性・刺激性・アレルギー・副作用)について

ツボクサエキスの現時点での安全性は、外原規2006規格の基準を満たした成分が収載される医薬部外品原料規格2006に収載されており、古くからあらゆる分野で使用実績があり、皮膚刺激性はほとんどなく、眼刺激性はデータ不足のため詳細不明ですが、皮膚感作(アレルギー)の報告もないため、安全性に問題のない成分であると考えられます。

以下は、この結論にいたった根拠です。

皮膚刺激性および皮膚感作性(アレルギー性)について

“Cosmetic Ingredient Review”の「Safety Assessment of Centella asiatica-derived Ingredients as Used in Cosmetics」(文献1:2015)によると、

  • [ヒト試験] 1%および5%ツボクサエキスを含むワセリンについて20名の被検者を用いてパッチテストしたところ、いずれの被検者も陰性であった。これらの20名はツボクサエキスの症例報告(42歳の患者)の対照群であった
  • [ヒト試験] 110人の被検者を用いて0.045%ツボクサエキスを含むクリームの皮膚感作能をヒト反復感作試験(HRIPT)で評価した。希釈されていない試験物質を48時間合計9回閉塞パッチ適用し、9回目の適用から12~24日後にチャレンジパッチを未処置部位に48時間適用し、適用の48および96時間後に反応を評価したところ、いずれの被検者においてもクリームはアレルギー性接触性皮膚炎を誘発しなかった
  • [ヒト試験] 52人の被検者(男性17人、女性35人)に0.018%ツボクサエキスを含むボディクリームの皮膚刺激性および皮膚感作性をヒト反復感作試験(HRIPT)に基づいて評価した。誘導段階として試験物質0.2gを24時間閉塞パッチで合計9回適用し、10~14日の無処置期間を経て未処置部位に24時間チャレンジパッチを適用したところ、誘導およびチャレンジ段階で52人中17人(33%)にほとんど知覚できない紅斑から軽度の後半が観察されたが、観察された反応は臨床的に意味のある本来のアレルギーの兆候ではないと考えられた
  • [動物試験] 10匹のモルモットを用いてTECA(ツボクサエキスを含むエタノール溶液)の皮膚感作能をOECD406に基づいて評価した。誘導段階は希釈されていないTECAの局所適用からなっており、17日の無処置期間を経て希釈されていないTECAおよび50%TECAを24時間チャレンジパッチ適用したところ、チャレンジ期間にアレルギーに起因する観察可能な皮膚反応はなかった

と記載されています。

試験データをみるかぎり、ヒトおよび動物に共通して皮膚刺激性や感作性がなかったため、皮膚刺激性および皮膚感作(アレルギー)はほとんどないと考えられます。

眼刺激性について

試験データがみあたらないため、データ不足のため詳細は不明です。

化粧品毒性判定事典による毒性判定について

化粧品成分名 判定
ツボクサエキス

参考までに化粧品毒性判定事典によると、ツボクサエキスは△(∗1)となっており、毒性に関しては心配する必要はありません。

∗1 毒性判定事典の毒性レベルは「毒性なし」「△」「■」「■■」となっており、△は2~3個で■1個に換算し、■が多いほど毒性が強いという目安になり、製品の毒性成分の合計が■4つ以上なら使用不可と判断されます。

∗∗∗

ツボクサエキスは抗シワ(抗老化)成分、抗炎症成分、細胞賦活成分、美白成分にカテゴライズされています。

それぞれの成分一覧は以下からお読みください。

参考:抗シワ(抗老化)成分 抗炎症成分 細胞賦活成分 美白成分

∗∗∗

文献一覧:

  1. “Cosmetic Ingredient Review”(2015)「Safety Assessment of Centella asiatica-derived Ingredients as Used in Cosmetics」, <https://online.personalcarecouncil.org/ctfa-static/online/lists/cir-pdfs/FR685.pdf> 2017年10月28日アクセス.
  2. 日光ケミカルズ(2006)「植物・海藻エキス」新化粧品原料ハンドブックⅠ,p377.
  3. ジャパンハーブソサエティー(2018)「ゴツコーラ」ハーブのすべてがわかる事典,230.
  4. ビタミンC60バイオリサーチ株式会社(2018)「即効性フェイスケア原料 Neolipid リッププランパー」Fregrance Journal(46)(2),61.

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